皆さんお疲れ様です、僕も疲れています。にしむらです。
日々の診療にカンファレンス、山積みのカルテ、鳴り止まないPHS…。気づけば「あれ、今日やるべきだったタスクって何だっけ…?」と頭を抱えていませんか?
特に研修医の先生や、多くのスタッフをまとめる管理職の方々は、自分のタスクとチームのタスクがごちゃ混ぜになり、脳のメモリが常にパンク寸前…なんてことも日常茶飯事かと思います。
何を隠そう、僕も研修医時代はひどいものでした。PCの周りは付箋だらけ。まるで秘伝のタレを熟成させるかのように、何層にも重なった付箋の山を見てはため息をつく毎日…。当然、タスクの抜け漏れも頻発していました。
今日は、そんな僕が試行錯誤の末にたどり着いた、「究極にシンプルで、絶対にタスクを忘れない」業務効率化術をご紹介します。
結論から言いましょう。それは、Google ToDoリストとGoogleカレンダーの連携です。
「え、それだけ?」と思った方々、侮ってはいけません。この組み合わせ、シンプルなくせに驚くほど強力なんです。この記事を読み終える頃には、きっと皆様のタスク管理は劇的に変わっているはずです。
- なぜ「Googleの組み合わせ」が最強なのか?
- 【基本編】まずはこの2ステップ+1から始めよう
- 【僕の最適解】試行錯誤の末にたどり着いた「究極のシンプル運用」
- もちろん、イマイチな点もある
- まとめ:自分に合ったスタイルで、脳のメモリを解放しよう
なぜ「Googleの組み合わせ」が最強なのか?
世の中にはTrelloやAsana、Notionといった高機能なタスク管理ツールがたくさんあります。僕もガジェット好き、効率化オタクとして一通り試してきました。
でも、続かなかった。なぜか?
多機能すぎて、使いこなすこと自体がタスクになってしまったからです。結局医療現場で僕達のタスク管理に必要なものは、凝った機能よりも「①素早く記録できて」「②一目で全体を把握でき」「③絶対に忘れない仕組み」の3つなんですよね。
その点、GoogleのToDoリストとカレンダーの連携は、この3つの条件を完璧に満たしてくれます。しかも、ほとんどの人が既に使っているであろうGoogleアカウントで、無料で始められる。これが最強と言わずして何でしょう。
【基本編】まずはこの2ステップ+1から始めよう
まずは基本的な使い方をご紹介します。これだけでも十分に強力なので、めんどくさがりな方はこれでOKです。
ステップ1:やるべきことを「ToDoリスト」に全部書き出す
まずは、スマホ、PCにGoogle ToDoリストを導入し、頭の中にあるタスクをリストに吐き出します。このとき、後から見返して分かりやすいように、「リストを分けること」と「日付を入れること」を意識するのがおすすめです。
例えば、こんな感じでリストを分けてみましょう。
- 病棟業務: ○○さんのサマリー作成、△△さんの紹介状返信など
- 外来業務: 次回の予約枠調整、○○さんの検査結果確認など
- 研究・学習: 論文Aを読む、学会スライド作成など
タスクを追加する際に、必ず「日付」を指定してください。これが後々のステップで魔法のように効いてきます。
ステップ2:Googleカレンダーを開く。以上。
信じられないかもしれませんが、やることはこれだけです。
Googleカレンダーを開いてみてください。左側の「マイカレンダー」の欄に、先ほど作成した「ToDoリスト」のチェックボックスがあるはずです。ここにチェックを入れると…
この通り、ToDoリストで日付を指定したタスクが、自動的にカレンダー上に表示されています。 これにより、Googleカレンダー一つで「今日の予定」と「今日のタスク」を同時に把握できるようになります。
ステップ3:【応用編】便利な「ちょい足し」テクニック
さらに、これらのテクニックを組み合わせると、より強力になります。
- 「繰り返しタスク」で未来の自分を助ける: 「毎週火曜のカンファ準備」「毎月25日の報告書提出」といった定期的なタスクは、「繰り返し」設定をしておきましょう。
- スマホのウィジェットに配置する: スマホのホーム画面にアイコンではなくウィジェットで置いておけば、ロックを解除するたびに今日のタスクが目に入り、忘れようがなくなります。
【僕の最適解】試行錯誤の末にたどり着いた「究極のシンプル運用」
さて、ここまでが基本編です。ぶっちゃけ、上記だけでも十分便利です。
でも、僕としては、「もっと楽に、もっとシンプルにできないか?」と考えずにはいられません。ここからは、上で紹介した方法から、僕が試行錯誤の末にたどり着いた「現在の運用方法」をご紹介します。
1.結局リスト分けはいらない
ごめんなさい。結局なんですが、僕は今、リスト分けを一切していません。
最初は僕も、「病棟業務」「外来業務」…なんてかっこつけて律儀に分けていました。でも、ダメでした。見事に挫折しました。目の前のタスクを「これはどのリストだっけ…」と分類する、その一手間がもう面倒くさくなってしまって。
だから今は、全てのタスクをデフォルトのリストに、ただひたすら放り込んでいます。 思いついた瞬間に、分類を考えずに記録する。後で日付を調整するだけ。最終的にこれが一番楽で、長く続くという結論に至りました。
2.「予定」と「タスク」を分けて考える
もう一つの試行錯誤が、カレンダーとの関係です。
この連携機能に感動した当初は、「よーし、これで全部管理できるぞ!」と意気込み、時間指定のカンファレンスや会議の予定まで、すべてToDoリストに入れようとしていました。
でも、これが逆に面倒だった。ToDoリストのタスクはカレンダーの上部に終日表示されるため、「13時から」といった時間の流れが直感的に把握しづらいんです。結局、カレンダーのスケジュールが空いているように見えて、実はタスクが詰まっている…なんてことが起きてしまいました。
そこで気づいたんです。「時間拘束のある予定」と「締め切りだけのタスク」は、明確に分けるべきだと。
今の僕のルールはこうです。
- カレンダーに直接入れる → 時間が確定している「予定」(例:13:00-14:00 定例カンファレンス)
- ToDoリストに入れる → 締め切りはあるが時間は自由な「タスク」(例:今日中にサマリー作成)
この棲み分けを徹底したことで、カレンダーを見れば「時間のブロック」と「やるべきことリスト」が一目瞭然になり、頭の中が劇的に整理されました。
もちろん、イマイチな点もある
ここまで絶賛してきましたが、今回の方法の弱点も伝えておきます。
この方法は、あくまで「個人のタスク管理」に特化しています。
チームメンバー全員の進捗を管理したり、複雑なプロジェクトの依存関係を可視化したり…といった使い方には向きません。そういう場合は、素直にAsanaやTrelloのような専門ツールを使った方が幸せになれるでしょう。
ただ、「とにかく自分の業務の抜け漏れを防ぎたい」という目的であれば、これ以上の選択肢はないと断言できます。
まとめ:自分に合ったスタイルで、脳のメモリを解放しよう
さて、今回は基本の使い方から僕個人の超ものぐさ運用法までご紹介しました。あらためてポイントをまとめましょう。
【Google ToDoリスト × カレンダー連携のポイント】
- 基本は、リスト分けと日付指定でタスクをカレンダーに表示させること
- 面倒になったら、リスト分けはやめてOK!全部1つのリストで十分
- 「時間指定の予定はカレンダー」「締め切りだけのタスクはToDoリスト」と棲み分けるのが究極のコツ
【イマイチなところ】
- 複数人での高度なプロジェクト管理には向かない
【こんな方に特におすすめ】
- タスクの分類すら面倒くさい、と感じる究極の効率主義者
- 複数のアプリを使い分けるのが面倒だと感じている
- とにかくシンプルに、日々のタスクの抜け漏れをゼロにしたい
まずは基本編から試してみて、「ちょっと面倒だな」と感じる部分があれば、ぜひ僕のやり方を真似してみてください。自分なりの「楽な」スタイルを見つけるのが、継続の何よりの秘訣です。
医師の仕事は、判断と決断の連続です。タスク管理のような「覚えておくだけの作業」はさっさとGoogle先生に丸投げして、本当に大事なことに脳のリソースを使いましょう。
この方法により皆さんの業務が格段に楽になるはずですよ。是非実践してわからないこと、もっと知りたいことがあればコメントよろしくお願いします。